f:id:mizuumi_no_asa:20170204125950j:plain所詮、


所詮、わたしなんか。所詮、その程度。ずうっと、ぐるぐるまわっている。自分に価値があると自惚れていたわけではないはずなのに、所詮、わたしにはなんの価値もなかったんだと思うとやるせなさで身動きが取れなくなる。自分のすべてをかけたものを今まで、何度壊してきたんだろう。


とっくにこころは死んでしまったのに、どうしてからだだけ生きてゆかなきゃいけないの。いっそのこと、二度と這い上がれないように、殺してくれればいいのに。


今のわたしに、春を越えることができるのだろうか。去年の春、もういいや、と思った瞬間があった。ぜんぶに諦めがついた、さっぱりとした気持ち。あたたかくてやさしい光につつまれている街と、暗くてジメジメしている自分とのギャップ。職場のバイトの子が大学を卒業して新しい世界へゆく。その前向きな笑顔を見てわたしはかげで泣いた。どうしようもなかった。羨ましいとか妬ましいとか、そんな感情はなかった。でももう日々に耐えられなかった。それでも生きてる。そんなまいにちにもある幸せをつないで生きてゆくことは出来た。


わたしは病気じゃない。悲しいふりをするのが得意なだけ。毎年春は憂鬱になるけれど、それでも春は好きだ。