休日
すぐ、ゴミのような生活をしてしまうな。パジャマのまま着替えてもいないし、なんなら昨夜はお風呂も入っていない、朝から誰にも会わず声も発さず。
ああ、部屋の片付けしようと思ったのだけど。数枚届いていた年賀状の返事も出したかった。外には出たいけど、なにも出来ない。こうやって引きこもることでエネルギーが回復するわけではないのにな。
ピアノの前に座る、へたくそな歌だって聞いてもらえなきゃ意味がない。すこし歌ってみたけれど、なんだかぜんぜん楽しくない。
一年前、春までねむらせて、という曲を作った。毎日につかれすぎて、あたたかくなるまでねむってしまいたかった。
あたたかくなったら起こしてよ それまで息をとめるから
素人のつくる歌なんて、なんだかダサくてだめだめだった。そういえば、むかし習っていたエレクトーンの授業で作曲の宿題が出たことがある。どんな曲を作ったかおぼえてもいないけど、ただひたすらに憂鬱で仕方なかった。おなじ教室の女の子はとてもきれいな曲をつくり、先生に褒めてもらえたことが嬉しかったようで何度も何度も自分の作った曲を弾いていた。わたしはそれを遠くからみて、羨ましくて悲しかったのを覚えている。彼女はその曲で賞を取った。
本のなかに逃げよう。熱中してしまえば本のなかが現実になる。
いやいや、わたしはげんきだよ。珈琲も飲んだし、パンも食べたし。しあわせだってすぐそこにある。